はじめに
日商簿記2級合格から建設業経理士1級を独学で勉強し合格しました。
日商簿記2級から建設業経理士を検討される方は、建設業経理士1級の「原価計算」と「財務諸表」はとても馴染みがありますが、「財務分析」は抵抗があると思います。
私も「財務分析」について本気で専門学校受講を検討するほど、全く問題が解けず苦労しました。
独学で合格できる勉強法をお伝えします!
なお、「財務分析」は最後の科目に受験することをおすすめします。
理由は、日商簿記2級から「原価計算」「財務諸表」は馴染みやすいので、「原価計算」「財務諸表」の合格を優先すべきです。
<日商簿記検定についてまとめた記事はこちら>

ちなみに私は、2018年3月の試験で「原価計算」「財務諸表」に合格しているため、今回「財務分析」を受験しました。

そもそも建設業経理士とは?
知ってい方は飛ばしてください。
一言で概要をいうと「建設業に特化した簿記検定」になります。
- 建設業に特化した簿記の試験
- 難易度は日商簿記2級より難しい
- 試験は3月中旬と9月中旬の年2回
(合格発表は5月中旬と11月中旬) - 受験資格は特になし
- 合格率は25%
<建設業経理士についてまとめた記事はこちら>

<一般財団法人 建設業振興基金 建設業経理検定HP>
国土交通省の登録経理試験の実施機関として認証されている「一般財団法人 建設業振興基金」が実施する検定試験です。
この検定試験により、1級~2級を取得は「経営事項審査の評価対象」になっています。建設業は経営事項審査により会社を点数化しますが、「建設業経理士1~2級」取得者がいると点数に加点されます。
ただし、2021年4月以降は資格取得後、研修を受けて登録建設業経理士にならないと加点されません・・・
「経営事項審査」とは、公共工事を発注者から直接請け負おうとする建設業者が必ず受けなければならない審査です。
引用:一般財団法人 建設業情報管理センター
※1級と2級では、加点される点数が違います。
建設業経理士の難易度は日商簿記2級より難しい
難易度としては、私は1級しか受講していませんが、感覚的としては、日商簿記2級より難しかったです。
建設業経理士1級 > 日商簿記2級
建築業経理士1級は、下記の「3科目」に合格することで取得できる「科目合格制度」になっています。
- 原価計算
- 財務諸表
- 財務分析
科目合格の有効期限は、合格通知書の交付日から5年間有効です。
5年間あるので、基本的には問題ないかと思いますが、各科目5年経過するごとに失効していきますのでご注意ください。
建設業経理士の試験は年2回
毎年3月中旬と9月中旬の年2回になります。
なお、合格発表は5月中旬と11月中旬の格発表日の午前10時より、建設業経理士のホームページに合格者の受験番号が掲載されます。
建設業経理士の受験資格は特になし
日商簿記と同様に受験資格はありませんので、誰でも受験可能です。
ただし1級受験の場合は他の級と同日に受験できませんので、2級との同日受験はできません。
建設業経理士の合格率は約25%
建設業経理士の公式HPにもありますが、各科目とも約25%になります。
建設業経理士(財務分析)独学で合格する勉強法
結論としては、「①財務分析の公式を理解する」「②過去問を解く」「③ネットスクールの予想を参考にする」です。
ただし、前提条件として、日商簿記2級を取得してから勉強してください。
そのため日商簿記2級取得後時間が空いていて、簿記内容に自信がない方は一旦復習された方がいいです。
そのため全くの簿記初心者の方が、建設業経理士の1級を受験される場合には、合格は出来る気がしません。
だからこそ、日商簿記2級 → 建設業経理士1級 にしてください。
※日商簿記2級 → 建設業経理士2級 → 建設業経理士1級 でもいいかもしれません。
財務分析の公式を理解する必要性
財務分析の公式には意味があります。
しかし、暗記だけでは覚えることは私はできませんでした。
そんな中、無料動画をユーチューブで見つけたので、紹介しておきます。
※各簿記検定の資格も無料であるようですので、独学の方にはいいかもしれません。
リンク先のサイトで、無料動画をすべて見ました。
おかげさまで、計算式を分解する際の考え方を理解することができました。
だからこそ、まず動画を見ることをおすすめします。
次に過去問を解きます。
過去問の解き方
ネットスクールから出ている「出題パターンと説き方 過去問題集テキスト」
これを、購入してひたすら毎日過去問を解きました。
※この過去問にはテキストもついていますので、不明点は調べることができます!
ただし、解き方があります。
それは、第5問の財務分析の公式を覚える。
財務分析の公式の覚え方や公式の一覧は、上記の過去問に掲載されていますので活用してください。
第5問の問題を見て、答えを見て、解いてみてを繰り返すことで公式を自然と覚えられます。
なお、問題を解くときは下記の問題と回数解きました。
- 第5問 × 3回
- 第2~5問 × 2回
- 直近5年分 × 2回
- 問1、問2、問5の2を試験日直前の一週間前から読む(問1の理論対策)
経営事項審査の指標(下記PDF参考)
勉強日数としては、1日2Hの3週間(約42H)の勉強でした。
これだけ解くと、公式も勝手に暗記されていました。
第2問は、最初はまず解けないので、答えを読んで教科書のように使用しました。
第3~4問も、最初は解けないので答えを読んで勉強しました。
そうすると同じような問題が繰り返し出題されていることに気が付きます。
だから解けるようになると、あとは早かったです。
そこまで行くのに挫折しなように、日々解く事が求められました。
ネットスクールの予想を参考にする
大体試験日の一週間前ぐらいに資格の通信講座を提供しているネットスクールが、建設業経理士の予想を出しています。
これは受験対策のおまけではありますが、
特に第一問の予想用に参考にしました。
ちなみに第24回は的中しておりましたが、第25回ははずれておりました。(笑)
予想なので、はずれることは当然仕方ありませんし、頼りすぎてはいけませんが、個人で予想するよりは絶対に正確です。

まとめ
- 「財務諸表」「原価計算」合格後に勉強開始する
- 弥生カレッジCMCを見る
- 過去問を解く
- ネットスクールの予想を参考にする
特に、建設業経理士では間違いなく「過去問」は必須です。
これは断言できます。
財務諸表も原価計算も、ネットスクールの「出題パターンと説き方 過去問題集テキスト」しか解きませんでしたが合格できました!
※テキストもセットなので、本当に素晴らしい過去問です!
ただし、日商簿記2級以上の知識があることは必須です。
まずはそちらを取得してみてください。
ちなみに、財務諸表と原価計算は1回目で合格できましたが、財務分析は1回目は落ちてしまいました。
2018年9月9日「財務分析」受験 → 2018年11月10日結果発表 不合格
2019年3月10日「財務分析」受験 → 2019年5月10日結果発表 合格
2019年3月受験での問1問の「経営事項審査」関係がまったくできませんでしたが、ネットスクールの解答速報では、受験生は誰もできないから気にしなくていいとのことでした。
合格発表後少し遅れて5月14日頃に合格証明書が入った封筒が到着しました。

